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映画『ソラニン』に学ぶ、好きなことで生きていく難しさと好きに縛られる負け組の末路

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ソラニン

深夜、女の子と一緒に映画『ソラニン』を鑑賞した。
何回ソラニンを観たかは定かではない。
家に訪れる女の子と一緒にソラニンを観る、これがこの上なく有意義な時間の使い方なのだ。 

ソラニンとは、ざっくりとこんな感じの映画です。

  • 主人公は井上芽衣子と種田成男
  • 大学のサークルで知り合った二人は、大学卒業後に同棲を始める
  • 種田は定職につかず、芽衣子はとある会社の一般職(推定)に就く
  • 仕事で息詰まった芽衣子が、種田に「辞めたい」と告げる
  • 種田は芽衣子の辞意を受け止めるも、アルバイトのため、生活が困難に
  • バンドをやりたい種田、種田に守ってもらいたい芽衣子、種田はバンドを諦めアルバイトから正社員登用を目指すが、バンドか芽衣子かの葛藤の渦に飲み込まれ、事故死
  • 芽衣子は種田のギターを使い、種田のバンドメンバーとバンドを結成し、ライブを行う


 

 

『ソラニン』に学ぶ、好きなことで生きていく難しさ

「好きなことで生きていく」と聞くと、「四六時中好きなことができて羨ましい」だとか、「今の仕事が退屈だから、早く辞めて自分の好きな仕事がしたい」と感じる人が多いのではないでしょうか。

確かに、四六時中好きなことができれば幸せかもしれません。

しかし、好きなことをするだけでは生きていくことはできないのです。

例えば、ソラニンに出てくる種田という男は、音楽を愛してはいましたが、音楽に愛されてはいませんでした。

大学で軽音サークルに入り、加藤とビリーと3ピースバンドを組みます。

そして、ライブをやったり、最終的にはCDの制作まで行うのですが、結局鳴かず飛ばず(というか、鳴こうとも飛ぼうともしていなかったのでは?)で亡くなってしまったのです。

そんな種田を見て、好きなことで生きていくことは非常に難しいということを学びました。

おそらく音楽漬けの毎日で、ろくに就職活動もせず、卒業したタイミングで「生きていかなければならない」と感じてアルバイトを始めたんだと思います。

社会人になってからも月2回のバンド活動に勤しみ、仕事の間もギターのことを考えていて、定規をギター、ペンをピックに見立ててギターの練習をしていたくらい、種田は音楽に打ち込んでいました。

しかし、「音楽で食っていく」という見立ては甘いというほかなく、もし自分が種田だったら、音楽(バンド)は趣味という位置づけで、とりあえず就職はして、普通に働くと思わずにはいられませんでした。

元AKBの某アイドルは「夢は絶対に叶う!」と言っていた記憶がありますが、世の中に絶対なんてことはありませんし、種田みたいな人を増やさないためにもそんな無責任なことは言ってはいけないと思います。

 

 

好きなことで生きていけるのはほんの一握りという現実

考えなければいけないのは、そもそも「好きなことで生きていく必要はあるのか?」ということです。

「好きなことで生きていく」というのが絶対的な解であるとすれば、全てが「好き」で回っていなければいけません。

例えば、東京メトロに勤める人は、無類の地下鉄好きでいないと矛盾が生じますね。

また、コンビニで働く人は、コンビニ大好き!セブンの菓子パンマジうめえ!!という人でないといけません。

残念ながら、筆者が生きてきた27年間で、「好きなこと」で生きている人はほとんどいませんでした。

一部、小学校の時に一緒にサッカーをしていた友人が、プロサッカー選手になったという例があります。

しかし、故障に次ぐ故障で、今はJFLのチームまで降格し、「好きを仕事に…生きていけているのか?」というと甚だ疑問です。

また、一部のネットワークビジネスに従事している人は、「アムウェイが好き!」「ニュースキン最高!」と言って、ネットワークビジネスを営んでいました。

しかし、「好きを仕事に、好きなことで生きていく」は、体よく発信された言葉であり、そこに意味はありません。

「好きなことで生きていく」ということは、実際にあり得るのでしょうか?

 


 

 

好きなことを趣味程度にやったらダメなのか?

好きを仕事に、好きなことで生きていく系の話を聞くと、「好きなことを趣味程度でやったらダメなのか?」と思います。

ソラニンで種田はプロのミュージシャンになりたかったようですが、実際のところは怠惰な生活を続けており、なんとなく毎日を生きる責任感のかけらも無い人間に映りました。

毎日寝ても覚めても音楽!というよりは、芽衣子(彼女)が借りた家に勝手に居候し、生活費分は稼ごうとアルバイトには行くが、特に向上心はなく、寝食を惜しんで音楽に賭けているという気概は伝わってきませんでした。

種田を見て感じたことは、「働きたくないから、逃げる言い訳として音楽を使っている」ということです。

特に誰かに音楽に関して教えを乞うわけでもなく、なんとなく働くのが嫌だから音楽をやってるという感じがすけてみてました。

昨今、新卒ブロガーだとか、会社員をやめてブログで食っていくだとか宣っている人たちと同じ匂いがしたんですよね。

意識の低い精神状態で音楽をやっていては、食っていけたものも食っていけなくなってしまいます。

実際のところ、自主制作おのCDを数十社に送りつけたところ、1社からは反応があったのです。

もっとも、自分たちのバンドではなく、グラビアアイドルのバックバンドという立ち位置だったので、種田、ビリー、加藤、芽衣子の4人は首を縦に振ることはありませんでしたが。

 

これがもし、「趣味程度のバンド」という立ち位置だったら、種田は死なずに済んだことでしょう。

定職につき、月2回、休日に友達と集まってバンドをやる。

CDデビューはできないかもしれないが、好きな音楽を継続することはできる。

これじゃダメなんですかね?

ヒロセは9年続けたサッカーを「才能がない」と思い、部活動として続けることは諦めました。

そして、大学ではサッカーサークルに入ってみたり、個人参加のフットサルに通ってみたりと、「趣味程度」でサッカーを続けていました。

思うに「好きなことで生きていかなければならない」というのは恐ろしい洗脳なんじゃないでしょうか?

別に音楽なんてなくたって、サッカーなんてなくたって生きているわけですから、「好きなことで食っていくんだ!」と思って自分を追い込んでしまう必要はありません。

 


 

 

好きに縛られ続ける負け組の末路

あえて負け組という厳しい言葉を使っていますが、死んでしまっては元も子もないです。負け組という言葉以上に似つかわしい言葉はありません。

ヒロセもブログを書くことが楽しいと思っているので、ブログで独立したい!と思わないこともないですが、現実問題ブログの収益だけでは生活できる水準には満たないので、ブログはまだ趣味程度で済ませようと思っています。

必ずしもブログだけで生きていく必要はなく、サラリーマンとして固定給をもらい、空いた時間をブログに費やしてお小遣いを稼ぐ程度で十分だとすら思っています。

月間10万PVも獲得できないような人間が、一念発起して「ブログで当ててやる!」と思っても、残念な未来しか待っている気配はありません。

 

しかし、種田はどうでしょう。

彼は音楽の才能がないにもかかわらず、頑なに音楽で食っていくことを諦めませんでした。

その結果、彼女も失い、自分の命までもを失ってしまうことになったのです。

これを負け組の末路と言わず、なんと言ったら良いのでしょうか。

才能や戦略のない人間が自分の身の丈に合わない期待をしてしまった場合、災厄として自分に降りかかってくるのです。

 


 

 

種田が死なずに済んだ可能性もある

種田をディスりながら3000文字ほど書いてきましたが、種田が死なずに済んだ可能性もあるとは思っています。

  1. 大学在学時にきちんと就職活動をして、新卒で入社する
  2. 大学卒業後に就職活動をして、既卒枠で入社する
  3. アルバイトで結果を出して、正社員で登用してもらう
  4. グラビアアイドルのバックバンドとして活躍し、音楽の世界に入る
  5. 芽衣子さんと高知に移住して、畑を耕す

色々な選択肢があったにもかかわらず、都度消極的な選択をし続けてきた=現実から逃避してきたのが種田という青年でした。

彼が「音楽では食っていけない!」と正しく現実と向き合うことができさえすれば、バイクで事故死することもなかったでしょう。

きっと、よくある企業に入社して、毎月給料をきちんともらって、芽衣子さんと幸せに暮らせていたんじゃないかなーと思います。

 

また、種田がアホな選択ばかりをして、最悪な結末を見せてくれたおかげで、「ブロガーになる!」という今の自分から考えるとアホな選択をとることなく、昼間はサラリーマン、空いた時間に趣味程度でブログを書く という選択ができるのだと思います。

 


 

 

ソラニンは「好きなことで生きていきたい」と思ったら絶対に観てほしい

会社で働いていれば嫌なこともたくさんあると思います。

自分のせいじゃないのに、同僚のミスのせいで取引先に怒られたり、自分の仕事は早く終わったのに、仕事が遅い人のせいで残業が発生したりと、何もかもがうまくいくわけではありません。

しかし、「好きなことで生きていく」というのは、もっともっとシビアでもっともっと避けがたいレベルで嫌なことが降ってくるのです。

音楽で食っていきたい、ブログで食っていきたい、志が高いのは大変素晴らしいことだと思います。

 

しかし、現実はどうでしょうか?

アナタが提供する音楽は、食っていけるレベルですか?

アナタが書いているブログは、食っていけるレベルの収益を生んでいますか?

この問いに「はい」と即答できないうちは、「好きなことは趣味程度に」して生きていけばいいんだと思います。

 

サラリーマンは怠いことが多いので、辞めたいという気持ちがないわけではないですが、当分はサラリーマンをやりながら、ブログを更新していきますよ。

 

ソラニンの鑑賞はこちら↓

ソラニン

ソラニン

 

 

www.no-more-inaka.com

 

 


 

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