「やったのか、やってないのか、一体どっちなんだ!」
これはぼくが中学3年生(15歳)のときの話である。
当時、付き合って間もない彼女がおり、下校途中に河原でイチャイチャしていたが、どうしても”本番行為”を、したくなったのだ。
しかし、中学三年生ではラブホテルには入れないし、カラオケボックスも家の近くにない。
考えてみてほしいが、当時、まだ純粋だった僕は、カラオケは歌を歌うところ、河原はイチャイチャするところという認識だった。
とはいえ、性行為に対する興味は、日を追うごとに増加の一途を辿った。
仕方がない。付き合って2週間も経っていない彼女を家に呼ぶことにした。
誕生日某日、僕は彼女を家に呼ぶことに成功した。
女友達であれば、家に呼ぶことに抵抗はあるが、彼女であれば何の問題もない。
しかし、重大な問題が一つだけあった。そう、たった一つだけなのだが。
この頃のぼくは童貞だった。
まあ、人間は生まれながらにしてみな童貞ですし、何も恥ずかしいことはない。
しかし、しかしだ。
童貞は右も左も分からない。
言うなれば、目的地にたどり着きたいのに、iPhoneもなければ、Google Mapも使えない状態だと思ってほしい。
右も左も分からないとぼやかすしたが、白状すると、女性の下半身には穴が二つあって、どっちにチソチソを入れていいのか分からないのだ。
そんな童貞だった。
そんな童貞がセックスをしようと思うとどうなるか。
入らない のである。
いや、入らないというよりは、「どこに入れたらいいのか分からない」のだ。
どっち?こっち?こっちであってる?え??入らないけど???本当に合ってるの????あれ??????
10分間の苦闘の末、弾き出した答えは、「お前のことを大切にしたいから、今日はまだやらないでおこう。」
童貞だった頃の問題点①童貞はプライドが高い
「ごめん、初めてだから、どっちの穴に入れていいか分からないんだけど。」
もし、その一言が、あの日あの時あの場所で君に言えていたら。
「穴の名は。」
どちらの穴に入れたらよかったんだろう。
「童貞の子」
童貞だった俺はプライドが高く、どちらの穴にナニを入れていいか分からなかったとき、素直に女の子に聞くことができなかった。
あのときもし、「ごめん、初めてだからどこに入れて良いのかよくわからない。」そう言えていれば、ぼくたちの未来は変わっていたかもしれないね。
※一年後に自宅に呼び出してやってしまった。
※付き合ってはいなかった。
彼女とは、半年で別れたが、もしかしたら、入らなかったことをずっと君は気にしていたのかもしれない。
本当にごめん。
当時は童貞of童貞だったから、プライドが凄く高かったんだ。
特に、セックスに関するいろはなんて、彼女には聞けやしない。
唯一できることと言えば、Windows2000のパソコンで、エロ動画を見ることくらいだと思ったけど、無料だと言われたから登録したら、実は有料会員で10万円を請求されたこともあった。
慌ててパソコンを強制的にシャットダウンし、布団にくるまって、夜な夜な架空請求に怯えながら、毎日を過ごしていた。
改めて思う、エロは恐ろしい。
また、パソコンにエロ画像を保存しまくってたら、親にバレたこともあった。
当時は三次元のエロが生々しすぎて直視できず、まずは二次元から入ったのだが、二次元のエロ画像(主に女の子の裸の画像)を親のパソコンのピクチャフォルダに保存してしまうという、やってはいけない過ちを犯してしまった。
これがどれくらいまずいことかというと、マックでスマイルしか頼まないレベルにヤバいし、セブンで100円のコーヒーカップを買って、150円のコーヒーを入れるくらいまずい。
そんなこんなでエロにまつわる失敗を重ねてきたぼくは、
「ごめん、どこに入れていいか分からない」
という一言が言えなかった。
マータイさんがでてきてMOTTAINAI! MOTTAINAI!!と連呼すること間違いないだろう。
当時を振り返って、15歳のヒロセ少年はこう語る。
「確かにセックスはしてみたかったですよ。だって、したことないじゃないですか。どんなのかなって気になります。」
「でも、なんていうか、『どこに入れたらいいの?』って言えなかったんスよね。それは童貞のプライドが邪魔してっていうか。これ聞いたら、嫌われちゃうかな?みたいな。そういう恐怖心もあったと思います。」
ーだから手コキで妥協しようと思ったと?
「そう…ですね。まあ、童貞なんで。いきなり入れなくてもいいかと思って。ここで素直にやりたいって言えないのがまた、童貞っぽいっすよね。いやー自分ではわかってるんですけど、実際言えなくて…」
ー女の子の反応はどうでした?
「えーと…あんまり喋ってなくて、流れに身を任せていた感じですね。それもあって、リードしてあげなきゃっていう気持ちがどんどん溢れてきて、そんな中で聞けます?『どこに入れたらいいか分からない』って。ムードぶち壊すじゃないですか。そこまでしてやる意味ありますか?だってぼくまだ15歳ですよ?」
インタビュー、終わり。
童貞だった頃の問題点②手コキで妥協しがち
とまあ、童貞卒業という大目標は達成できなかったわけですが、無事、彼女の手の温もりを感じながら、射精をするわけですね。
これがまためちゃくちゃ気持ち良かったんですよ…
あの日射精したチン◯の気持ちよさを、ぼくたちはまだ知らない みたいな。
まだ知らないっていうか、もう味わえないっていうか。
で、余韻に浸ってたら…
母親が帰ってくるわけです。
母親は決まっていつも、17:30すぎに帰ってきていたのですが、この日(ヒロセの誕生日)には、17時くらいに帰ってきちゃってたんですよね。
バースデーケーキを持って。
ウゲエエエエエエエエ!なんで!!まだ!!!普段帰ってくる時間じゃないのに!!!!!!!!!!!!
初めての女の子の手による射精のため、高ぶる気持ちを抑えることができず、よく分からないテンションで何も考えることができませんでした。
でもちょっと罪悪感があったのでしょう。
- 早く彼女を連れて、家を脱出しなければ!
- 母親に何を言われるかわかったもんじゃない!!
そう思って、玄関で母親とすれ違いながら、彼女の手を引いて家から走って逃げました。
そこから彼女を彼女の家まで送り、自宅に帰りました。
もう10年以上も前のことなので、おぼろげな記憶しかありませんが、母親が帰ってきた後の記憶はほとんどありません。
そして翌日、事件が起こるのであった。
童貞の問題点③親を信用して、携帯(スマホ)にロックをかけない。
朝起きて、携帯を見…ようとすると、枕元に置いてあったはずの携帯がないことに気づくんですよね。
- あれ?どこか別の場所に置いたっけな?
と、寝る前のことを思い返してみても、寝る前に充電をして、充電を満タンにして電源アダプタを外し、枕元に置いていた記憶しかなかったんです。
これは毎日のルーティンでやっていたことなので、この日だけやらなかったわけではないんです。
じゃあ、なんで携帯が枕元になかったかというと、、、
部屋の中を見渡すと、何故だか勉強机の上に携帯が置かれていた。
嫌な予感で全身が震える。
恐る恐る携帯を手に取ると…
まさかのバッテリー残量が、残り1。
当時はパカパカの折り畳みケータイ、通称ガラケーしかなかった。
ガラケーでいうバッテリー残量1とは、スマホでいったら残り5%ぐらいなイメージ。
つまり、寝る前に充電をマックスにした携帯電話のバッテリーが異様に減っているわけだ。
ま、まさか…
い、いや。
携帯は絶対見ないはずだ。
なぜなら、「何か事件に巻き込まれた時にロックがかかってると困るから、お願いだから携帯にロックをかけないで」と親に懇願され、携帯にロックをかけなかった。
俺は事件に巻き込まれてねぇ。
事件も起こしていない。
俺は、彼女と、性行為をしようとしただけだ!
だから見るわけないよな…?
そう思って、自分の部屋からリビングに向かった。
朝起きてお腹が空いていたからね。
リビングにつくと、母親がいつもこう声をかけてくる。
「おはよう。何か食べたいものある?」
いつも「なんでもいい」」と言って、大体チャーハンとか簡単な料理を作ってもらうのだが、この日はまさかの何も話しかけられないという日だった。
- え?
- 無視???
- 不妊治療の末に生まれた、息子様の飯を作らんのかいwwwww
恐る恐る、「ご飯まだ?」と聞いた。
すると、親のスイッチが入利、父親がキレる。
父親「ご飯まだじゃないだろ!お前自分が何したのかわかってるのか!?」
ヒロセ(??!????!?!?!?チンチン入んなかったんだけど…)
父親「昨日家で●●ちゃんと何をしたか説明しなさい」
ヒロセ(チンチン入んなかったんだけど)
ヒロセ「何も…ないよ(チンチン入んなかったって言えなくない?親に)
父親「何もないわけないだろ!嘘をつくな!!」
ヒロセ(いやだからチンチン入んなかったんだけど、これ言う必要ある?)
ヒロセ「本当に、何もないよ。(ちんちん入んなかったな…)」
父親「いい加減にしろ!昨日やっただろお前!!」
ヒロセ(いやだからチンチン入らなかったんだって、やろうと思ったけどできなかったんだって!!)
ヒロセ「やってないって」
父親「嘘をつくんじゃない!セ●クスしたんだろ!!」
ヒロセ(親の口からセックスって言葉、聞きたくないよね…)
ヒロセ「(だからチンチン入らなかった)してないってば。」
母親「じゃあこのメールはなんなの!?」
ヒロセ(お前ここで出てくんのかよ…)
ヒロセ「でもやってない。(察してくれよ。初めてでチンチンが入らなかったんだよ)」
父親「じゃあこのメールはなんなんだ!母さんをこれ以上悲しませるな!!(殴られる)」
そうなんです。実は前日の手コキがあまりに気持ち良かったので、メールで「めっちゃ気持ちよかった♡」というやり取りを延々としていたんですよ。
これをみて親が息子が童貞卒業しちゃった!と早とちりしてしまったようで…。
ヒロセ(まずは子どもに彼女ができたことを喜べよクソ。)
ヒロセ「やってねーって言ってんだろ!!!※切れる」
もしかしたら、「チソチソの入れ方がわからなかったから、入れてない」と、素直に言えていれば、よかったのかもしれない。
父親「分かった。じゃあ相手に確認する」
ヒロセ「え?マジで何言ってんのは??????」
プルル プルルルルルルル
父親「もしもし。突然の電話すいません。○○さん家のお宅でしょうか?私広瀬の父親なんですが、いつも息子がお世話になってます。実は、うちの息子とオタクのお嬢さんがセックスしたみたいで。」
ヒロセ「してねーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
電話終了
父親「そうか…やってなかったんだな…」
謝罪なし
謝罪なし
謝罪なし
ここからぼくの反抗期はスタートしました。
なぜ親は子どもの性行為に興味津々なのか。
ぼくは今年で26歳になりますが、その答えはいまだに見つけられそうにありません。
子どもを持つ親の方で、子どもの性行為について興味を持っている理由がわかる方がいらっしゃいましたら、是非教えてください。
大学生の時に帰省すれば、「あんたちゃんと避妊はしてるのか」と、彼女の有無を聞かれる前に性行為の話です。
カーチャン、確かにお父さんのPCに二次元のエロ画像を保存したことは謝るよ。
あと、エロ動画の架空請求がきてたらごめんね。
でもね、子どもの性行為については首を突っ込まないでほしいし、なにかあったときだけ頼れる親であってほしい。
あと「携帯にロックをかけると、何か事件に巻き込まれた時に困るから、ロックかけないで。」と言って、平然と携帯を見るのは辞めろ。
なにもなかったんだよ!チンチン入らなかったんだよ!!よっぽどこっちのほうが事件だわ!!!