1年ぶりくらいに5回目くらいの秒速5センチメートルを観ました。
何回見ても楽し…考えさせられる映画だなと思います。
以前のブログでは感想を書いた気がするのですが、
消えてしまっているので改めて書いていこうと思います。
秒速5センチメートルって?
「君の名は。」で一躍有名になった新海誠監督の映画で、
小学生から大人になるまでの男女の恋愛感情の移り変わりを描いた映画です。
1話:桜花抄
具体的には、遠野貴樹(以下、貴樹)という主人公と篠原明里(以下、明里)というヒロインがいるのですが、
東京で小学生をやっている2人は、小学4年生で知り合います。
そして、小学生を卒業すると同時に別々の中学校に進学することになります。
というのも、明里が親の転勤の都合で東京から栃木に転校することになったからです。
明里のおばさんの家が葛飾にあるので、そこから中学校に通いたいと親に頼み込みますが、「まだ中学生だからダメ」と一蹴され、転校を余儀なくされます。
そして、中学生になった2人は文通をします。笑
映画が2007年に公開された映画で、その頃はガラケーが主流でしたが、
当時の中学生でガラケー持っている人はほとんどいなかったんじゃないかなと思います。
そのため、手紙を送り合い、お互いの日常を連絡し合います。
しかし、今度は貴樹が転校をすることになります。
それも、栃木から気軽に通える距離ではありません。
なんと、鹿児島です。
社会人でも栃木と鹿児島間で恋人関係を続けるのは大変ですが、
それが中学生ではどうでしょうか?
お金がないのでまず栃木から鹿児島、鹿児島から栃木に行くのなんて無理でしょう。
社会人でも大変です。
ぼくも社会人1年目に九州ー東京間で遠距離恋愛をしていた時期があったのですが、
相手のことを信じられる気持ちが足りなかったのが原因で1ヵ月で別れました。笑
話を戻すと、転校をする前に、貴樹は明里のいる栃木に会いに行くことを決意します。
部活をさぼって電車に乗り、東京から栃木まで行くのですが…
その日はあいにくの雪で、電車が止まり、遅延し、なかなか会いに行けません。
待ち合わせの時刻は19時だったのですが、
2人があったのは何と23時
明里もよく待っていてくれたと思います。
先述の通り、この時代の中学生というのは携帯電話を持っていないので、
少し遅れようが、1時間遅れようが、連絡を取る手段がありません。
そもそも、この何月何日に会うというのも、
文通で何往復かしてやっと決めたことだと思うと、
目頭が熱くなりました。
そこから明里の作ったお弁当を2人で食べ、
近くにある大きな桜の木の下まで歩いていきます。
雪が降っているのですが、栃木が田舎ということもあり、
二人以外の足跡はありません。
なので、まるでこの世に2人しかいないような気持ちになるので、
2人の気持ちの昂ぶりを、観ているこちらも感じざるを得ませんでした。
そこでいい雰囲気になった2人は、恐らく人生では初めてとなるキスをします。
特段どちらがどちらかに告白したわけではなく、お互いの気持ちを汲み取ってしたキスだと思います。
美しい。
26年間生きてきて、そんなキスは恐らくしたことがない。笑
そして、2人は近くの小屋で一夜を明かします。
そして普通に帰ります。。。
ここで特段付き合うだとか、恋人だとか、そういった話は出てきません。
恐らく2人とも鹿児島と栃木間という距離で恋愛を続けることの難しさを口に出さないまでも理解していたんだろうと思います。
ぼくだったら絶対に付き合ってと言って、どうにかして会いに行きますけど。。。
2話:コスモナウト
この章は貴樹がメインの話ではなく、貴樹が転校した先で同じ中学校、同じ高校の澄田花苗(以下、花苗)がメイン(ヒロイン)のお話です。
中学の時に転校してきた貴樹を好きになり、同じ高校を受験した花苗。
しかし、貴樹の放つ「お前のことは眼中にない」オーラに負け、
いつまで経ってもその気持ちを伝えることができません。
毎日、毎日、花苗は貴樹の部活が終わるのを待ち、
あたかも偶然同じタイミングで帰ることになった雰囲気を醸し出すプロです。
これ、男がやってたらストーカーだなと思ったのと、
これをやろうと思ったけど、気持ち悪いからやめた中学の時の自分を思い出し、
自己嫌悪に陥りました。
花苗がメインのストーリーなので、個人的にはあまり興味がなく笑
花苗を無視して明里に出すはずのメールを打ちまくり、
下書きに入れては削除するというよくわからない行動を繰り返す貴樹さん。
今でこそ、とりあえず花苗と付き合ったらいいのになとは思うものの、
童貞あるあるで、「好きな人としか付き合ってはいけない!」と思っているんじゃないかなと。
一緒に帰ったりして距離が縮まるはずの2人が一切距離が縮まらないというのが2章です。
3話:秒速5センチメートル
3話では社会人になってからの貴樹とその彼女、明里とその婚約者が描かれています。
貴樹は社会人になって明里ではない女性と付き合うも、その女性には全く興味を持たず、ひたすら毎日働き続けます。
タバコ、アルコール、ろくな食事をしている様子もなく、
身体を壊しながらとにかくがむしゃらに働き続けている姿が映っていました。
一方で明里はというと、どこで見つけたのかは知りませんが、婚約者ができています。
そして、実家に帰ったタイミングで、1話(中学1年生当時)で貴樹に渡そうとしたけど渡さなかった手紙を発掘し、当時の夢を見ます。
それはそれ、これはこれ、という感じで何の迷いもなく婚約をトントンと進めていく明里に対して、貴樹はどこか煮え切らない気持ちを抱えています。
そして、2人は踏切ですれ違うのですが…
すれ違いが終わったタイミングで、踏切がおりて電車がきてしまいます。
そこで貴樹は立ち止まり、踏切が上がるのを待つのですが…
一方で明里は立ち止まったものの、踏切が上がるのを待たずに消えてしまいます。
男側からすると凄くむなしいけど、とてもリアルな描写だなと思いました。
最近1件の失恋があったのですが、めちゃくちゃ気を遣って丁寧に運んだ案件なのに、元カレが登場してもってかれるという…
あれ、秒速5センチメートルと逆じゃねえか!全然関係ねえ!!
失恋しました。もとい、失礼しました。
ぼくも歴代色々尽くした彼女・尽くされた彼女がいるのですが、
自分にわき目も振らずに結婚を決めていく様を見ると、なんだかよくわからない気持ちになります。
自分だったら振り返ってもらえなかったとしても、
その女性が本当に明里かどうかを確かめに行くと思います。
そして、指輪がついていようがなかろうが、好きなら口説かんかい!!
と思うわけですよ。
ぼくだったらしますね。
でも、中学生くらいに好きだった人って今でも好きじゃないですし、
大学生ときに好きだった人ですら、今見てもなんとも思いません。
なので、そこまで強い思いというのはある意味羨ましいですね。。。
君の名は。と違って観てもいい気持ちにはならない
恋愛映画にはある種のユートピア感があるというか、
現実に即さないものが多いと感じます。
別にそれは映画だけではなく、漫画やアニメの世界で、そこがフィクションの良さだとも思う半面、やっぱり大事なのは現実だと思うわけです。
そんななか、秒速5センチメートルという映画は、
「過去に好きだった男のことなんか微塵も関係がない」
と思える女性の強さと、
「一度好きになった女性を簡単には嫌いになれない」
男性の弱さが如実に表れている映画でした。
実際問題、過去の恋愛を振り返ってみても、
ぼくと付き合った人で今もなおぼくのことが好きな女性は皆無でしょう。笑
色々な付き合い方や別れ方をしてもなお、
ぼくのことを好きでい続ける女性なんて間違いなくゼロ。
そういう甘酸っぱいけど苦い現実を、アニメという手段を使って勉強させてくれる、
数少ない映画だと思います。
ぼくも色々な恋愛をし、今もなおし続けている最中ですが、
一回振られた子のことはすっぱり諦め、次に行こうと思います。
無料で秒速5センチメートルをみる方法
①Hulu
Huluなら2週間無料でトライアルできるので、
0円で秒速5センチメートルが見られます。
②Amazon(dアニメストア for Prime Video)
30日間無料でdアニメストア for Prime Videoが利用できるキャンペーンをやっているので、こちらもお金がかかりません。
有料だけど秒速5センチメートルを見る方法
Amazonで300円で見られます。
ハッピーエンドではないですが、考えさせられる映画なので、是非見てみてください!!